毛糸選びは?いろいろあってどれにすればいいの?1

こんにちは、いのりです。

編み物を始めていくにあたりどんな毛糸を選べばいいのか迷ったり、どの種類があっているのかわかない、太さも色々あってわからないと思ったことはありませんか。

毛糸の種類は、大きく分けて『天然繊維』と『化学繊維』に分けることができます。

それぞれのメリット・デメリットがありますので、編み物や素材を選ぶうえで用途別に持ち味を生かして使い分けることが必要です。

 

では、主な毛糸の種類について書いていこうと思います。

 

種類
1.天然繊維
【植物繊維】
・コットン木綿
・麻(リネン)

【動物繊維】
・ウール(羊毛)
・カシミヤ
・シルク(絹)

 

2.化学繊維
・レーヨン
・アクリル
・ナイロン
・ポリエステル

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天然繊維は、主原料が天然素材のもので、『植物繊維』と『動物繊維』の2種類に分けられます。

植物繊維は、主原料がコットン(綿)・リネン(麻)などの植物でできていて、熱や洗濯などの摩擦に強い特長があります。

また、動物繊維は、シルク(絹)・カシミヤ(山羊)・ウール(羊毛)などが主原料でできている繊維です。

特徴として、保温性や保湿性に優れていることが多いです。
そのため、冬の防寒着としてよく使用されています。

 

植物繊維・動物繊維ともに自然界にあるもので作られているため肌が弱い方も安心して着用することができます。

では、それぞれの特徴について見ていきましょう。

 

【植物繊維】
・コットン(木綿)
綿花をねじって糸状の繊維にして作られており、肌ざわりが良く、中が空洞で空気を多く含むため、通気性・吸湿性に優れています。
また、保温性もあるため、オールシーズンで使うことができます。

デメリットとしては、縮みやすいため生地がシワになりやすいです。
濡れると乾きにくく、天然素材のため色落ち・変色することがあります。

コットンの中にも、2~3年以上農薬や化学肥料の厳格な基準を守って育てられた綿で作られる、オーガニックコットンがあります。

オーガニックコットンはベビー用品でよく使用されています。

 

・麻(リネン)
麻は、亜麻科の植物の茎を使って作られる繊維です。

いろいろ種類がありますが、やわらかくしなやかな風合いで、さらっとした独特の肌触りがあるため、衣類によく使用されています。

麻は丈夫なため、ちゃんとお手入れをすれば長持ちし、使うほどに肌になじんできます。

繊維の中が空洞になっているため、吸湿性・速乾性・保温性に優れています。
暑い夏はひんやりと、寒い冬は温かく使うことができます。

デメリットとしては、シワになりやすいく保湿に乏しいです。
また、丈夫な繊維ですが、摩擦に弱いという特徴があります。

 

【動物繊維】
・ウール(羊毛)
ウールは、羊の毛を原料とする動物繊維です。
繊維の中に空気を含ますことで、保温効果が高く暖かく熱を逃がしにくい構造になっています。

吸湿性にも優れた素材のため、冬など暖房の効いた室内で汗をかいても蒸れずに気持ちよく着ることができます。

また弾力性があるため、シワになりにくい特徴もあります。

デメリットとしては、水洗いに不向きな素材なため、洗濯時など注意しないと繊維自体が縮んでしまいます。

繊維の主成分がタンパク質で出来ており、虫食いが起きやすいため、保管時は防腐剤を入れるなど注意が必要です。

 

・カシミヤ
カシミアヤギの毛を原料とする動物繊維です。
ウールよりも繊維が柔らかいため肌刺激も少なく、保温性も高いが、耐久性にはやや劣るといった特徴があります。
ウールと混紡することで、毛糸にカシミヤ特有のぬめるような質感を加えることができます。

 

・シルク(絹)
シルクは気品のある優雅な光沢やしなやかな肌ざわりのため、繊維の中で最も美しいものと言われています。

蚕の繭から繰り取った糸を生糸(きいと)といい、1粒の繭から約800~1,500m程の細く長い糸が取れます。

また、吸湿性・通気性・保温性に優れており、肌の成分に近い約20種のアミノ酸を含んだタンパク質繊維です。
繊維素材としてだけではなく、雑菌の繁殖を抑えて肌の清潔を保つ特徴があります。

デメリットとしては、とてもデリケートな繊維で、摩擦に弱く縮みやすいです。
もう一つ、虫に食われやすいといった特徴があります。

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つぎに化学繊維です。

主原料が化学物質を使って作られている繊維のことです。

・レーヨン
レーヨンは、木の中の繊維(セルロース)を取り出して精製し、薬剤を加えて溶かしたものを繊維に再生している糸のことを言います。

人工的に作った化学繊維の1つです。
木の中の繊維(セルロース)を取り出して精製し、薬剤を加えて溶かしたものを繊維状に再生して糸にします。

肌触りは、エレガントな質感で絹に似た美しい光沢があるのが特徴です。

デメリットとしては、水に弱く濡れると強度が落ちるため、綿など他の繊維と混紡してよく使用されています。

他の素材を混ぜることにより、美しい光沢やドレープ性などを保ったまま、洗濯しやすくなるため衣類などに使いやすくなります。

 

・ポリエステル
石油を原料にしたペットボトルと同じ「ポリエチレンテレフタレートPET」というチップを作り、チップを熱で溶かして、細い穴がたくさん開いたノズルから押し出して、空気中で冷却し繊維にしている糸のことを言います。

現在、日本の合成繊維の中で最もポピュラーで生産が多く、紡績方法や他素材を練り込むことで、コットンに似た機能性を持たせることができるため、衣類などによく使用されています。

デメリットとしては、静電気が発生しやすく、汚れが付くと落ちにくい特徴があります。
また、吸湿性はありません。

 

・アクリル
石油を原料とする繊維ですが、軽くて暖かく羊毛に近い風合い・性質があります。

水や蒸気でも縮まず、色も鮮やかに染まり、非常に柔らかく、モコモコした感触で保温性・耐候性にも優れています。

デメリットとしては、吸湿性が少なく、静電気が起きやすくホコリが付きやすい性質があります。

 

・ナイロン
主に石油を原料とする「ポリアミド」とよばれる合成樹脂から作られた繊維で絹に近い成分の合成繊維です。

ナイロンは軽く、とにかく摩擦に強く丈夫な素材です。

デメリットとしては、熱に非常に弱いため、乾燥機・アイロンを使用すると変形する可能性があるため、取り扱いには注意が必要です。

 

まとめ

 

このように『天然繊維』と『化学繊維』では、全く違う特徴を持っています。

『天然繊維』は『化学繊維』に比べてお値段は高めですが、正しくお手入れすれば快適に長く愛用でき、肌にも優しく魅力的です。

一方、『化学繊維』は安価で気軽にお手入れできる反面、環境問題や肌荒れなどの健康被害が気になるところですね。

編み物をするうえでそれぞれの特徴の持ち味を生かして使い分けすると便利ですね。

ぜひ参考にしてみてください。

 

次に、糸の太さについてみていきましょう。